桜と先輩のものがたり

ことしは早々と、桜の季節がやってきました。
急速に大きく膨らんでいく、つぼみを見るたびに、その生命力にわくわくします。
そして「花がつぼみから開くときに、エネルギーがぽっ、とはじけるんですよ」と以前見聞きしてから、確かにそれはそうかもしれない…と無意識にうなずいて、生命力が充満したたくさんのつぼみの下で少し足を止めて見上げたりします。
目に見える物だけがすべてではない。
そのように思い、生きることは、自由で奥行きが深い自分になれますし、実際そのように生きている私です。
かくも、日本人のスピリットに刻まれているような、桜🌸という植物。
私はなぜか、この桜の季節、一人の女性の先輩を思い出すのですよ。
その先輩とは、30代で行った看護の大学で、学年が上の、社会人経験者の先輩として、出会いました。
髪が長く、理知的な方ですが、ナチュラルで自然体でした。
髪を止めるバレッタが、桜の木の枝で出来たものを使われていました。今でも、後ろ姿の長い髪に、桜の樹皮の小さなバレッタが乗っているイメージが浮かんできます。
「なーに頭に茶筒つけてるの?」とからかわれたりしたことも面白おかしく話してくださいました。

先輩は、桜が好きな方でした。
大学の通学路に植えられた、桜並木は、まだ比較的若い桜だったので、毎年成長がわかります。
先輩は「大きくなっているのを見るのが楽しみ」と話していた印象も、なぜかこの時期思い出します。
桜、というと、なぜか毎年この先輩の想い出が蘇ります。
いまはなかなかお会いすることもなくなってしまいました。ですが、こうして毎年桜と連動して、懐かしく思い出すことを不思議に思ったり、先輩も自分らしく幸せにおられるといいな、とほんわり思う時間をいとおしく思っているいまです。

河津さくらのほうは、新緑たわわ。もうすでに春の桜にバトンタッチですね✨
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